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「事業承継支援に思う」
公益財団法人川崎市産業振興財団 専務理事 土方 愼也
私の亡父は中小零細企業の経営者でした。 ちょうど今から43年前、私が大学に入学した年に、測量機器メーカーにいた父が当時51歳でスピンアウトし、 そのメーカーの下請けとして起業しました。 仕事は、レベルやトランシットなど測量機の組立・製造で、当初は社員とも5名でしたので、 いつ潰れるかという不安の中で必死に頑張っていた父の姿を思い出します。 幸いにも少人数とはいえ長年培った高度な技術をもつ社員が集まってくれたお陰で会社の信用を得て、 その後、親会社から人材を受け入れる形で体制を拡大しピーク時は社員40名程に成長しました。 そこに出現したのが父の後継者問題でした。 経営は安定したものの50歳超での起業でしたので社員間でもその行方が心配され 息子の私に跡を継いでほしいという声があがりましたが、そもそも父は自分限りの会社と決めていました。 経営者自らが熟練した技術をもって先頭に立たなければ会社は成り立たない。 それは息子には無理だという判断がありました。 時を経て今、父の会社は一代限りで終わりましたが、あの時私が父の後を継いでいたら今頃どうなっていたでしょうか。 私が今こうして当財団に職を得ているのも何かの巡り合わせですが、現在、事業承継問題がクローズアップされる中、 私共財団は、川崎商工会議所、川崎信用金庫、川崎市と4者協定の下でその支援に取り組んでいます。 事業承継塾をはじめ、シンポジウムや啓発セミナーなど、是非多くの方々のご参加をお待ちしています。
「中小製造業における実践的IoT活用への取組み」
技術士(電気電子部門) 豊田 順一
IoTでは、あらゆるモノが人間を介さずに直接インターネットに繋がることでモノが持つ情報が結合され、
多くの情報がネット経由でコンピュータ(クラウド)に集約され、情報が分析・活用されます。
IoTの活用により通信コストが大幅に低下し、クラウド上の資源が安く利用できることや、
中小製造業でも生産設備生産状況のリアルタイム把握・分析、生産工程最適化等、種々の課題解決への取り組みが可能となりました。
また、情報共有化により、企業間で共同受注を図る等の連携活動も出現してきました。
さらに、自社のコア資源をプラットフォームとして提供することで、多くの他社利用に展開できれば大きな収益が期待できます。
IoT導入に際しては、
①IoTプラットフォームの仕組みの理解、
②IoT導入の目的や目標の明確化、
③自社でのスモールシステムからの段階的導入、
④継続的改善の手順を踏み活動していくこと、などが肝要です。
IoT導入の目的として、製造業では、
①自社生産設備運転状況の把握、
②製造・加工状況モニタリング用の各種センサーの設置、
③クラウドの分析ツール(AI技法等)を活用した最適製造・加工条件の推定、
④生産設備のメンテナンス(製造機械の寿命管理、装置故障予防のための稼働状態信号計測)等が考えられます。
導入の目的や目標を明確にすることは重要で、活動全体の方向性がブレなくなります。
中小製造業がIoTプラットフォームを構築するには、低コストなスモールシステムから着手するのが望ましいと考えます。
すなわち、ITベンダーに頼らず自前でシステム開発が可能となります。
以下に実践的な取組み実施例を紹介します。
①現場の製造装置側機能ブロックは、PLC(Programmable Logic Controller)とI/Oユニットで構成する高コストタイプだけでなく、
入出力I/Fを装備したボードコンピュータの「ラズベリーパイ」(Raspberry Pi)をゲートウェイとして使用し、
低コストタイプ機能ブロックをも構成出来るように工夫します。
②ビジュアルなブロック言語(ScratchやNode-RED等)を活用して簡易な手法でプログラミングすることを推奨します。
クラウド・サービスと繋げるNode部品も豊富です。アプリケーションソフトを自前で開発するのは一般的にハードルが高く、
「ラズベリーパイ」を活用したプラットフォームに対して、インタープリター言語のPython等で
全てプログラミングするのは高度な知識を必要とし困難です。
中小製造業が今以上にIoT化に取り組み、自社業務改善だけでなく新規業務展開を図られることを期待しています。
「ヒューマンエラーとマンマシンインターフェース」
技術士(機械部門、総監部門)嶋村 良太
日常の忘れ物や寝坊から人生の選択に至るまで、私たちは日々さまざまなエラーを繰り返しながら生きています。
「私、失敗しないので」と言い放つTVドラマの主人公がいましたが、
それはあくまでもフィクションの中のセリフ、残念ながら現実の人間はまさに「失敗する生き物」です。
中でも製造業などに関わる業務は、計画、設計から生産、流通、運用、廃棄に至るさまざまな場面でのヒューマンエラーと関係し、
人命や財産、環境などに重篤な影響を与える事故につながります。
ヒューマンエラーの研究・分析による事故対策・予防は、第二次大戦中のアメリカ軍で多く発生した航空事故対策に端を発し、
民間航空はじめ運輸業、建設業、製造業などへと広がってきました。
人間と機械・設備の接点(マンマシンインターフェース)を中心に、
人間の生理・心理と機械・設備の構造・機能の両面からのさまざまなアプローチで成果をあげていますが、
それらに一貫しているのは、エラーを犯した個人の責任や注意力・努力の問題として捉えるのではなく
「人は誰でもエラーを犯すもの」という視点に立ち、
エラーを引き起こす製品・システムや操作・手順の問題点を解明して改善をはかるという考え方です。
技術者の業務では、自社の計画・設計過程と生産工程でのエラーはもとより、
さまざまな段階で製品に接する人のヒューマンエラーを想定したうえで、それらを防ぎ、
あるいはカバーする設計・デザインや仕組み・手順の設定を行ない、重大事故の発生を防ぐ必要があります。
書籍や講習会などの機会を通じ、改めてその考え方や具体的な事例・対策の知見を整理することは、
製造業はじめビジネスに携わるすべての人々にとって大変有意義だと思います。
私事ですが「鉄道少年」だった10代の頃に読んだ本に柳田邦男氏の新書本「新幹線事故」があり、
続けて同氏の「マッハの恐怖」に始まる一連の航空事故関連の著書も熟読しました。
これらの本の主要なキーワードが「ヒューマンエラー」「マンマシンインターフェース」「フェールセーフ」でした。
以来、常にこの分野の考え方を念頭に置いて、ものづくり技術者としての業務に携わってきたつもりです。
きっかけを作ってくれた柳田氏と著書に深く感謝しています。
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